現金しか使えないラーメン屋さんでの出来事
先日、ふらっと立ち寄ったラーメン屋さんで忘れられない体験をしました。
そのお店は券売機で食券を買うスタイル。
私は普段キャッシュレス決済ばかりで、財布には現金がほとんどありませんでした。
「現金だけですか〜?」とカウンターのアルバイトに確認すると、
「そうです、すみません…」と一言。
仕方ないなと帰ろうとした瞬間、奥から店主が出てきてこう声をかけてくれました。
「いくら持ってるんですか?」
私は「630円です」と答えました。
しかし、一番安いラーメンでも900円はするお店です。
まさかの“特別対応”
すると店主は笑顔でこう言いました。
「630円でいいですよ。それに合わせて作りますから、食べていってください!」
え!?まじで!?
衝撃を受けました。
さらに「さっぱりとコッテリ、どっちがいいですか?」と聞いてくれて、
「コッテリで」と答えると、本当にコッテリ味でラーメンを作ってくれたのです。
食べている間も「どうですか?これで大丈夫でしたか?」と気さくに声をかけてくれて、最高の接客体験になりました。
ファン心理はこうして生まれる
その瞬間に私は完全にこの店のファンになりました。
「絶対また来よう」と心に決め、実際に後日一人で行き、さらに家族4人も連れて訪れました。
ここで大事なのは、店主は“値引き”をしたのではないということ。
その場の柔軟な判断で「困っているお客さんを救った」だけです。
そこに“人間味”があり、その体験が忘れられない記憶となったのです。
マーケティングの視点で学んだこと
この出来事から学んだのは、最強のリピーター創出術は「価格」や「商品力」だけではなく、体験価値にあるということです。
- マニュアルを超えた柔軟な対応
- お客さんの困りごとを解決してあげる姿勢
- 商品を提供する以上に「人」を感じさせる接客
これらが組み合わさった瞬間、お客さんは「また来たい」と強く思うのです。
実際、味の美味しさ以上に「店主の人柄に惚れた」から、私は家族まで巻き込んで来店しました。
つまりこれは、接客による最高のマーケティングでした。
まとめ
ラーメン屋さんの店主が見せてくれた神対応は、単なる親切ではなく“リピーターを生む仕組み”そのものでした。
ビジネスにおいても同じで、
- 「商品を売る」より「体験を届ける」
- 「接客」ではなく「信頼関係を築く」
この積み重ねが、強力なファンを生み、リピートや口コミへとつながっていきます。
ラーメン一杯の出来事から学んだのは、商売の本質はどんな業種でも同じだということ。
「また来たい」と思ってもらえるかどうか――。
それが最強のマーケティングだと、改めて実感しました。